北海道胆振東部地震

こんにちは、空洞です(・。・)
いつかやろうと思っていた生活ブログが、こんな形でスタートしてしまいました。

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2018-09-06(木) 03:08

今まで体感したことの無いような大きな揺れで飛び起きました。

なになになになに?!?!??!?!

謎のアラート音が大音量で鳴り響いていることも相まってとにかくパニックでした。飛び込んできた情報は"胆振地区で震度6強"というものでした。かなり強い揺れだと感じたので、

(自分のマンションが倒壊するのでは...?)

というのが最初の心配でしたが、速報ではこの地域は"震度4"と記載されており、杞憂であったと同時に、震度4でこんなにしんどい揺れ方だったら、それ以上は一体どんな地獄なんだ、と逆に不安になりました。最終値でも、このあたりは震度4だったのですが、地区の端っこであることと、隣の地区は震度5強だったことを考えると、数値以上に揺れたんだろうなと思っています。

停電

幸い、津波の心配はないということで少しホッとしましたが、近場で震度6強地震が発生していることを、きちんと異常事態と身体が受け止めてくれたのか、興奮状態からは回復せず、このあと何かが起こるんじゃないか、という漠然とした予感がありました。

そして、その予感が当たってしまう形で03:26に停電。スマートフォンからモバイル回線でTwitterを通して得る情報が全てという状況になってしまいました。しかし、Twitterが非常に心強く、友人たちと会話している間にだいぶ冷静になり、気持ちも少し楽になれました。

断水になる可能性があるので、今のうちに浴槽に水を張っておいたほうが良い、復電時に火災が起こりやすいのでブレーカーを落とすかタップをコンセントから抜線する方が良い、などなど、有用な情報もいただいたので、非常用ランプ片手に実践。

一通りこなしたあたりで、Twitterでは、停電の理由が考察されはじめていました。"停電の規模を考えると復旧が難しく、長期化するのでないか"といったものでしたが、これを見た後、真っ先に心配したことは、

(冷凍庫の中身が溶けて水浸しになってしまうのでは!?)

ということでした(情けない...)。とはいえ、こればっかりはもう祈ることしかできないので、少しでも休んでおこうと思い仮眠の姿勢でベッドへ。寝る前にTwitterで見た"本震これから説"の不安に加えて、大きめの余震もあり何度も目覚めつつ3時間程度は眠れました。

2018-09-06(木) 日中

人は停電の前にはあまりに無力。我が家は暖房以外はオール電化なので、まず調理出来ないことが困りました。お米が炊けないだけじゃなくお湯も沸かせない状態です。僕の好物のツナ缶が大量に積んであるので、最悪の場合の食料には困りませんでしたが、妻は好みじゃないということで、ひとまず食料を求めて外に出てみることにしました。停電をしているということは、当然エレベーターは使えません。10F以上の階段上り下りが発生します。気合でGO!

隣のコンビニに行くと、いつも良くしてくれる店員のおじさんが店の前で立っていました。

「ごめんなさい!閉店してます!」

そりゃそうだ!詳しくは聞かなかったんですが、手書きのコピー用紙に「乾電池完売」「水完売」と書き込まれたものが何枚も店先に貼られていたので、早い時間は営業していたんだろうなと思いました。

次に、いきつけのミニスーパーに行ってみましたが、こちらは停電しながらも営業してくれていました。冷蔵もの冷凍ものは販売中止でしたが、それ以外は100円or200円の固定値で手動会計で対応してくださいました。お湯がなくても食べられるお菓子類と、復電後のことも考えてお湯があれば食べられるインスタント食品、飲み物を購入。飲み物といっても水とかお茶は売り切れで、お酒やエナジードリンク、コーヒー類が余っている状態です。少しぬるいエナジードリンクが身体に染み渡ります。

感謝の言葉を添えて購入していく方が多い中、レジ待ちの長い列を無視して店員に価格の確認をしている方も居て、何だかなぁと。普段のミニスーパーは、店員2名で回しているのに、当時は4人が手動会計で対応してくださっていて、本当に感謝の思いでいっぱいでした。お腹を満たせるという安堵は、非常に心の支えになりました。

インターネットからの隔離

食料を仕入れて戻ってくると、Twitterをうまく表示できないことに気づきました。モバイル回線が終わりを迎えたようです。停電から約8時間、予備電源が切れたんだろうなと推測しました。停電に加えてオフライン化は大きなダメージでしたが、外が明るいということは素晴らしいもので、心細さはあまりありませんでした。これが夜だったら本当につらかったと思います。

買ってきたポテトチップスと、溶けかけたアイスクリームを食べ、押せ押せムード(?)だったこともあり、このタイミングでは、とにかくやることが無いのがつらかったです。"金色のガッシュ!!"を1巻から読み直しました。恵さんかわいい。

2018-09-06(木) 15:00 復電

そうこうしている間に突然復電!モバイル回線の復旧は15:30頃だったので、Twitterへの報告は遅れました。よくよく考えると、復電後すぐにルータを通電させていれば復旧でしたが、復電の喜びでそこまで至らず。1時間ほど、コンセント結線もせずに安堵でぐったりしていました。電気ああ電気、電気電気

よねくんさん召喚

日が落ちてきて、周りの建物を見ると道を挟んだ向かいの区画けなは停電したままの様子。復電したのはこのブロックのみのようでした。Twitterを見ていると、電源無しでしんどそうにしている友人よねくんさんを発見。妻がいても心のしんどさを感じていた昨晩のことを考えると、2晩目を電源無しでソロで通過するのは、あまりにもしんどいだろうなと思い、我が家にお招きしました。

自転車を漕いで、わざわざ来てくださったんですが(よねくんさんの家は、徒歩30分くらいの距離)、

エレベーター動いてません...

えっ...

と、言うことでいきなり階段の刑に...大変申し訳ございませんでした。復電したら自動的にエレベーターも復旧するものだと思いこんでましたが、冷静に考えると地震の後ですから、一度点検しないと復旧できませんね。そんなわけで、階段を開けるために僕も1Fまで降りるぞ~!というところで、外の明かりが殆どないため階段が真っ暗ということに気が付きました。急いでいたので、扉開けた瞬間に真っ暗で心臓が止まるかと思いました。家に戻ってランプを持ってGO!トラブル有りましたが、無事(汗だく)、よねくんさんを召喚!材料がないためお酒をふるまったりはできず、Discordで9tableメンバーと通話しながら、今回の震災の情報収集をしました。9tableメンバーも、心配してくれてか全員通話に集まってくれて、賑やかに過ごせました。

余震の情報もチェックしていたんですが、徐々に間隔が大きくなる一方で、一回だけ根釧方面で小さい地震があり、ざわつきました。全道で停電しているのを見ると、次に根釧方面で大きな地震が有ると全てが終わってしまうのではないか...と不安にもなりましたが、今の所杞憂で済んでいます。良かった。

早めに消灯しましたが、夜中にお腹が空いて起きてしまいました。よねくんさんを呼びつけた上にソファで寝かせて、夜中にバリバリお菓子食べてたら最悪だなと思い、必死で我慢。なんとか寝直すも、火事があったらしくサイレンの音で何度も起こされたり、身体も心もしんどめでした。揺れも少なく、復電も早かったので、こんなことを言うのは非常に贅沢な話であると思ってはいるんですが、しんどいものはしんどいな、と感じました。

2018-09-07(金)

復電が早かったので、奮発して買ったちょっと良い牛乳が無事!ということで、パンケーキを焼いてみんなで食べました。よねくんさんも、

人間だ~!!!

と、喜んでくださってよかったです。食べ終わったらお昼前だったのでお出かけすることにしました。と、いうのも、中止になってしまいましたが、この日は、サッカー日本代表vsチリ代表を見に行く予定だったんですね。返金対応にはチケットが必須というWebページの記載を見ましたが、チケットは発券していない状態(何故なら発券予定のコンビニが震災でお休みのため)で、一旦ダメ元でコンビニが復旧しているかを、まずは確認に行こうと。そして、エレベーターは未だ復旧していないので、腹ごなしも兼ねて階段トレーニングです。

結果、発券予定のコンビニはおやすみでした。せっかく地上に降りてきたので食料の補給もしましょうということで、開いていると噂の別のコンビニにも突撃。営業してくださっていたので、飲み物とインスタント系の食料を確保。これで数日は大丈夫だろうという程度には買い物ができました。本当にありがたい!十分仕入れられたので余計なことはせずにまっすぐ帰宅。途中信号がついていないという非日常にドキドキしました。警察の皆さまが朝から休まず交通整理をしてくださっているおかげで、安心して行動ができているんだなと、ここでも感謝の気持ちでいっぱいです。それに比べたら荷物を抱えて階段トレーニングなんて、ちょちょいのちょいです(ゼェゼェ言いながら)。

家に戻ってきてからは各自のんびりしていました。よねくんさん放置してゲームしたりなど。夕方にさしかかったあたりで、Twitterでも復電の情報が多く見られ始め、よねくんさんも一度帰ることに。暗くなると移動もしんどいですからね。結果、無事よねくんさんハウスも復電していたようで大喜びしてました。人は停電の前にはあまりに無力。電気があるって素晴らしいということを思い知った2日間でしたね。ほとんど何もしていませんがお役に立てて嬉しかったのと、僕自身も、ワイワイ過ごせたことで心はだいぶ楽になれました。

2018-09-08(土)

エレベーターや近隣の信号も復旧し、だいぶ一般的な生活に戻ってきました。とはいえ、コンビニには殆ど商品が無い状態で、普段当たり前に出来ていることができないむず痒さというのは実感しました。例えば、オレンジジュースが飲みたいな、と思っても手に入れるすべは無く、贅沢な話ではありますが、日常には大きな制約がかかっていた様に感じました。それだけ、普段は不自由ない暮らしができているということですね。失ってみて初めて気付いたことでした。

どうやらお店も復活し始めているらしい、とのことで、食料に余裕はありますが外に出てみることにしました。

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お昼は、soup curry Suage+さんへ。"今日から営業再開します!"というLINEが来ていたためです。普段は1号店が混んでいるため、すぐ近くの2号店に行くことが多いのですが、この日は1号店並びなし(信じられない!)で、ささっと入店。久々のちゃんとしたご飯で感動、大好物の"炭焼きラムカレー"が、普段の5割増しくらい美味しく感じました。

その後はコーヒーを求めて徘徊、ノルベサ1Fのコーヒースタンドは販売中止、スターバックスコーヒー札幌南一条店さんはお休み、ということで、宮越屋珈琲南2条店さんへ。

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普通に営業してくださってました。ストレートコーヒー美味しかったです!普段コーヒーは1日1杯以上は飲むのですが、木・金と飲めていなかったので久々に感じます。

その後は、14:00から晴れる屋札幌店さんで紙をしばきました。

2-2のクソザコ7位でしたが、プライズ美味しくてハッピー。更に、流れていた(yano/ダンセル/空洞)飲みを急遽やることになり(nagaoさんとakmtさんも追加)、

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レガシー勢なのに全く終末をケアしない頼み方!二次会で串カツまで食べて、活気ある1日を過ごせました。みんな楽しそうに紙をしばいていたのが印象的でした。趣味はいいものですね。

2018-09-09(日)

溜まっていた疲れが来たのか、信じられないほど寝て過ごしました。昼冷やし茶漬けを食べたことを除き、16:00までは寝たり起きたりの繰り返し。夜は近所のお弁当屋さんが営業しているとの情報を聞きつけて訪問。一部メニューのみの販売でしたが、まだ3日半しか経過していないのにサックサクのとんかつと温かいご飯が食べられるなんて感動です。

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18:00から岡山vs千葉をDAZNで観戦。強いときの千葉でしたね。スタメン2試合目でPK止めるなんてすっかり勇者になりつつあるGK大野くんの今後に期待。見たかったルヴァンカップDAZNでは見れないので、ハラハラしながらテキスト速報をウォッチ。ぐだぐだでしたが抜けるのはえらい。

もうすっかり日常だな~と思っていた矢先に大きめの余震が来て気が引き締まりました。最大震度4程度の余震だと、自分のエリアではせいぜい震度2程度の筈で、震源に近いエリアはもっと大きい揺れが何度も来ているんだと思うと、本当に心がしんどそうだなと思いました。

2018-09-10(月)

コンビニに行くと、コーヒー用の氷まで復活していて、早くも空洞朝セット(水/アイスコーヒー/ブラックサンダー)が楽しめる状態に。どれか一つあればいいかなと、あまり期待していなかったので全て買えてしまって驚きました。裏側で物流の苦労がどれだけあったのか...ただただ感謝です。

今週いっぱいくらいは余震に気を付けつつ、しばらくは日常を楽しもうと思います。

【おまけ】飲み物に関して

我が家では、普段からミネラルウォーター2Lペットボトルを買って飲んでいるのですが、震災の後はこれが手に入らなくて困りました。1本予備を買ってあったので、残3Lからスタートで、水飲みたいけど我慢という場面が非常に多かったです。普段から1ケースくらいは予備で買っておいたほうがいいなと思いました。ちなみに、水飲みたいなというタイミングでは、水出し緑茶ティーバッグを鍋でお湯から作って、一度冷やして、おたまですくって飲みました。震災直後は、店舗から甘くない飲み物が消えるので、水出しティーバッグがあってとても助かりました。

総括

(あ〜、多分これ被災してるな)

という、ゆるやかな被災でした。更に悲惨な地域の皆さんが、一刻も早く日常を取り戻せるように祈っています。何故か"札幌は地震大丈夫な地域!"という感覚が根付いており、皆口々に「人生で一番大きな地震だった」と言っていました。自分のところは大丈夫と思わずに、最低限モバイルバッテリー、非常用ランプ、飲み物くらいは用意しておくと良いと思います。

そして、何よりも冬じゃなくて良かったというのが大きいです。北海道で暖房なしというのは単純に洒落にならないのと、路面状態が良くないことで復旧にも更に時間がかかっただろうと思います。もちろん何もないことが一番ですが、今回の教訓を活かし、冬に起きた場合のことを想定した準備を各自でしておく必要があると、強く感じました。

以上です。
Excelsior(・。・)